世の中には

様々な病気や症状があり

 

同じように様々な治療があります。

 

今回の記事は、やや

あいまいな話になりますが

 

 

主に薬物治療において

ピンポイントで治療すること

の問題点を考えていきます。

 

 

ピンポイント治療

 

医学の発展により

とても細かい分子のレベルで

 

ターゲットを絞った

薬が作られてきています。

 

もちろん今までの薬の中にも

ターゲットが絞られている

薬は数多く存在します。

 

 

最近開発される薬は

 

主なターゲットが細かい分子なので

分子標的薬と呼ばれたり

 

抗体を使って分子をブロックしたり

逆に刺激したりする薬は

抗体医薬と呼ばれたり

 

抗体はヒトやマウスなどの生物から

作られることが多いので

 

生物学的製剤(バイオ製剤)

分類されるものもあります。

 

 

 

 

かつては分子レベルの

細かいことはよく分からず

『飲んだら効いた』という

データの蓄積で

薬の効果が決められてきました。

 

漢方薬などの多くの伝統医学は

そのような成り立ちで

治療を開発してきたのだと思います。

(伝統医学も今後記事を書きます。)

 

その後

科学や医学の発展によって

より細かいレベルでの

創薬が可能になったので

 

狙いを絞った

効率的な薬が

開発されてきたのです。

 

 

 

 

ピンポイント治療が効果的なケース

 

細かく狙いを絞った治療は

多くの場合で

とても効果的です。

 

頭痛薬や解熱剤

咳止めなども効果的な

ピンポイント治療と言えます。

 

分子標的薬も

素晴らしい薬が

次々と開発されています。

 

例えば血液のがんである

白血病のあるタイプには

非常に効果的な薬があるし

 

 

がん以外にも

関節リウマチなどの

自己免疫疾患も

分子標的薬の効果が期待できます。

 

 

病気や症状の原因を見極めて

狙いを絞って治療することは

 

非常に科学的であり

論理的なプロセスだと思います。

 

 

ピンポイント治療の問題点

 

 

ピンポイント治療の

良い面を見てきましたが、

 

ピンポイント治療が

効果的でない場合もあります。

 

一つの原因として、

生物の反応が複雑すぎて

身体の反応の全ての関係性を

十分に理解出来ていない

ことが挙げられます。

 

(生体内の細かい反応も含めて理解することが目的の

システムバイオロジーという分野も非常に面白いので

また記事にしていきます。)

 

 

悪い反応のバイパス

 

ピンポイントで

ひとつの道を塞いでも

他の道で病気の進む反応が起きたり

別の道が新たに作られたりする場合があります。

 

病気の反応は複雑なので

一点を止めても

反応は止まらずに

反応が進む時があります。

 

特にがんは

あの手この手で

治療をすり抜けて

体の中で悪さをします。

(がんについても

また色々と記事にします。)

 

 

副作用

 

また、ターゲットにした相手が

止めるべき相手であると同時に

良い働きをしていることもあります。

 

生物のシステムとして

分子レベルの物質になると

ひとつのものがひとつの役割でなく

多くの役割を持つことが多いです。

 

そのため、副作用として

不具合が生じてしまう場合もあります。

 

 

この他にも

 

違う反応経路が

同じ症状を引き起こしているため

ひとつの経路を止めても

症状が治らなかったり、

 

 

最初は効いていても

時間が経つと色々な理由で

効果が薄れてしまったり、

 

身体の反応を、外側から

コントロールするのは

とても難しいです。

 

 

最適な治療を目指して

 

最新の分子レベルの治療でも

まだまだ病気を克服できない

ケースがあります。

 

色々なタイプの治療を

うまく組み合わせたり

使える手段をフル活用して

 

患者さん(困ってる人)を

より良い状態に近づけることが

 

医療者の仕事かなと思います。

 

そのためには

広い視野を持ち

 

 

色んなことを

学び続けていきたいと思います。

 

 

それでは。

 

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1 個のコメント

  • ひろです。ピンポイント医療について 感想等を・・・ちょっと的外れな感じもしますが・・

    ・まず感じたのは、今の医療はどれもピンポイントじゃないの?
    ってことでした。風邪引いて、病院に行ったら「卵酒飲んで、ゆっくり休んでください。」だけのお医者さんも、いいけど、今はいないでしょう?
    やっぱり、熱を下げるとかの薬は処方されるでしょう。

    ・病院に行くような、何か不調があって、その時の対処法を単純に、2つに分けてみて

    ア)原因が分かる→原因を取り除くことを考える。

    イ)現象(病状)はあるけど、原因不明→とりあえず、現象を止めることを考える。

    ア)の場合がピンポイント医療では??原因をピンポイントで取り除くから・・・
    原因を取り除く薬や方法が開発されたりして今後もどんどん進歩していくと思います。
    何が原因か分かったら、8割くらいは治療終了?
    もちろん、原因が分かっても、取り除けない病気もまだまだ多いと思いますが・・・

    イ)は熱さましとか痛み止めとかで、患者さんのつらい状態を緩和することで、
    病院のけっこう大事なところかもしれません。
    「看護師さんにやさしく声掛けられたら、痛みが引いた!」とか、大事なことだと思います。
    神経をブロックして痛みを感じさせなくするってのも、ピンポイントですか??
    でも、原因を取り除かないと、また痛みは出ますよね?

    病院って、結局、アとイを並行してやっている感じですかね・・・
    医師としてはアを中心に考えがちだと思いますが・・・

    患者さんは、とにかく治れば(不調がなくなり、元気に生活できれば)いいのですから・・・

    <癌について> 単純な私の「癌治療の難しさ」イメージ

    癌細胞=自分の仕事(胃なら消化、肺なら気体交換とか)をしなくて、ただ細胞分裂を 無限に繰り返すようになった自分の細胞。

    で合ってますか?

    ピンポイント医療で病気の原因のみを完璧に取り除けたら、元の体に戻りますよね。
    体外からの侵入物(菌とか)なら、それを取り除くことはできそうだけど、癌細胞はもともと自分自身!
    自分自身の細胞を取り除けば、当然他の細胞や器官にも影響は出るでしょう。その分の仕事はだれがやるの?ってことですよね。

    だから、癌治療は難しい。。。とイメージしているのですがどうでしょうか?

    <まとめ?>

    生物の体って、とても複雑で、まだまだ分からない部分が多いと思います。

    コンピュータが出始めのころ、「0・1の2進法で云々・・」と原理的なことを勉強したのですが、今のスマホとかみると、確かに0・1で・・なのかもしれないけど、それで理解するのは難しいです。
    生物は、DNAで・・と言われても、全体の個体としては、スマホのように(もっと複雑だと思います)、
    何がどうからんでいるのか分からない複合体になっている気がします。

    それを、解きほぐして不調な部分を修正して・・・というお医者さんの仕事は大事です。

    頑張ってください!!

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